ケリヤ | 写真家 藤本貴志
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DALIYABUYI・KERIYA

​ダリヤブイ新村・ケリヤ
-砂漠の民とダリヤブイ村のその後-
一度入ったら出てこられないと言われる''死の砂漠''、タクラマカン砂漠がすぐそばに広がるシルクロード西域南道。
そこには、''砂漠の入り口''という意味をもつ、ケリヤという名前の街がある。ウイグル族の一派である、砂漠の民・ケリヤ人の住む街だ。ケリヤ人たちは、街やその周辺に住む者と、ケリヤ川を伝って北へと向かい、砂漠の奥深くに住む者とに別れた。
男性は花柄のついた薄手の黒い帽子をかぶり、女性は世界一小さな帽子をかぶる。主食のナンは、熱した砂漠の砂をかけて焼き、昔から羊の放牧で生計を立ててきた。他に、漢方の材料になる、砂漠の砂の中で育つ芋の収穫も収入の足しにしている。
また、人々はこのタクラマカンから中央アジアの砂漠にしかないと言われる、「胡楊」の木で作った伝統的な家に暮らしてきた。
彼らはウイグル族の中でも独自の習慣を持つ人々だ。
砂漠の最奥地にあった、ケリヤ人の伝統の色濃く残る村。ダリヤブイ村が2018年11月、消えたと聞いた。
翌年3月末日、あの村の住人や子どもたちにもう一度会うために、新村を訪れようと再びケリヤへと向かった。
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