#9 砂漠の民の、心の世界へ
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#9 砂漠の民の、心の世界へ

すごい。


今までほとんど人に会わず、

砂しか見なかったのに、

急に家々が密集する場所が現れた。


周囲360度、数百キロmを砂漠に囲まれているはずなのに。


人がたくさんいる。

みな砂漠の民、ケリヤ人だ。

ここがダリヤブイか・・。


興奮の最中、

まずは村の役所の方へ行くことになった。

水色の建物に赤い提灯が並んでいた。

毎週月曜日の午前には、政府主導による集会があり、

ダリヤブイ周辺に住む人たちはみなここへと集まらなければならない。

到着した時に、その集まりがちょうど終わったところのようだった。

中へと入り、右に曲がった一番奥の部屋に村長がいた。

村長はダリヤブイ出身ではなく、外部から連れてこられた人らしい。

一言二言話して村を散策する許可を得た後、すぐに建物を出た。

役所の前には大きな電波塔が1本立っている。

(前回の最後の写真に写っています。)


ケリヤからこのダリヤブイまでの間の砂漠の中では電話は全く繋がらないが、

このダリヤブイ村では数年前にようやく電話が繋がるようになった。

もちろんインターネットは無い。

役所を出たあと、村の中心にあるバザールへと向かった。

賑わっている。若い人もたくさんいる。

笑顔をこちらへと向けてくれる人もいた。

自分がここにいることが、まだ少し信じられなかった。


小さなバザールだが、

こんなところに人がたくさん集まって暮らしていることが、ただただすごいと感じた。

初めて来たはずなのに、人々や村の様子を見ていると、何か懐かしい気持ちにもなった。

売店が何件かある。

商品を町から運ぶのは本当に大変だろう。


何と食堂もある。ラグメン屋さんだ。

こんな砂漠のど真ん中でラグメンが食べられるとは・・・。

しかも美味しい。

美味しすぎて麺のおかわりを頼んでしまった。

ダリヤブイでダリヤブイの人たちと食べるラグメンは格別だった。

そして食事を終えると、

まずは当初から行こうと思っていた、

ダリヤブイ小学校へと向かうことにした。


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