「将来は医者になりたい」
そう語ってくれた少女パルイン。10歳。
普段は明かりのない洞窟の中で暮らしている。(右)
彼女は英語がとても上手で、環境さえ与えてあげれば
夢を叶えることのできる力はじゅうぶんにある。
(無給で教えている英語の先生の教え方が良いのもある)
いつもなら、
「君なら夢を叶えられるよ」と、
自信を持って答えるのだが、
今回は喉に何かがつまるような声になってしまった。
10歳を過ぎたあたりの年齢の女子児童たちは、
学校に行くことを禁止されていると聞いていたからだ。
こんなことがあっていいのか?
これがアフガニスタンの人々が望む未来と幸せの形なのか?
世界は何をしているのか?
自分に何ができるのか?
家の外に出ると、雪が降り村は一面真っ白になっていた。
様々な思いや考えが悲しみと共に頭の中を交錯する中、ゆっくりと彼女の村を去った。