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#212 医者になりたい

「将来は医者になりたい」


そう語ってくれた少女パルイン。10歳。

普段は明かりのない洞窟の中で暮らしている。(右)



彼女は英語がとても上手で、環境さえ与えてあげれば

夢を叶えることのできる力はじゅうぶんにある。

(無給で教えている英語の先生の教え方が良いのもある)


いつもなら、

「君なら夢を叶えられるよ」と、

自信を持って答えるのだが、

今回は喉に何かがつまるような声になってしまった。


10歳を過ぎたあたりの年齢の女子児童たちは、

学校に行くことを禁止されていると聞いていたからだ。



こんなことがあっていいのか?

これがアフガニスタンの人々が望む未来と幸せの形なのか?

世界は何をしているのか?

自分に何ができるのか?


家の外に出ると、雪が降り村は一面真っ白になっていた。

様々な思いや考えが悲しみと共に頭の中を交錯する中、ゆっくりと彼女の村を去った。


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